1.先進医療について

先進医療については、平成16年12月の厚生労働大臣と内閣府特命担当大臣(規制改革、産業再生機構)、行政改革担当、構造改革特区・地域再生担当との「基本的合意」に基づき、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとしたものです。

また、先進医療は、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)において、「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養」として、厚生労働大臣が定める「評価療養」の1つとされています。

具体的には、有効性及び安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準を設定し、施設基準に該当する保険医療機関は届出により保険診療との併用ができることとしたものです。

なお、将来的な保険導入のための評価を行うものとして、未だ保険診療の対象に至らない先進的な医療技術等と保険診療との併用を認めたものであり、実施している保険医療機関から定期的に報告を求めることとしています。

先進医療を実施している医療機関の一覧 厚生労働省ホームページ

2.当院で実施中の先進医療

第2項先進医療[先進医療A](57番)
・FOLFOX6単独療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定

担当診療科 腫瘍センター
目的 強力な治療が適応とならない70歳以上の高齢の切除不能進行・再発大腸癌患者にFOLFOX6単独の化学療法を施行する場合を対象に5-FU点滴持続静注の投与量を、個々の患者の5-FU薬物動態から決定して調節することによる、副作用の減少と治療効果の向上。
先進医療技術名 FOLFOX6単独療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定
適応症 大腸がん(七十歳以上の患者に係るものであって、切除が困難な進行性のもの又は術後に再発したものであり、かつステージIVであると診断されたものに限る。)  適格基準及び選択方法.pdf
技術の概要 5-FU点滴46時間持続静注を用いる化学療法(具体的にはFOLFOX±分子標的薬、)の開始から22時間経過以降で終了の2時間前迄の間のプラトーに達した血中5-FU濃度を当該測定法で測定する。測定した5-FU濃度から持続静注中のAUCを算出し、患者個々の5-FUの薬物動態の個体差を考慮した投与量を決定する。この判断には海外の研究で検証され至適治療範囲と提唱されている持続静注中のAUC範囲20~25mg・h/Lを規準にするが、本邦で承認された5-FU投与量範囲や、レジメンの変更などの実際的な選択肢も考慮して、5-FU点滴46時間持続静注を用いる大腸癌の化学療法の投与量調節やレジメン変更などの判断に5-FU濃度という客観的定量値情報を付加する医療行為として構築している。

3.当技術および当技術が付随する化学療法の概要図

4.先進医療に係る費用

  • 先進医療に係る費用は、全額自己負担になります。
  • 通常の治療と共通する部分は、保険として給付されます。
※1 高額医療費の払い戻し対象になります。
技術名 保険給付されない費用
(先進医療に係る費用)
保険給付される費用
(保険外併用療養費に係る保険者負担)
保険外併用療養費分に係る一部負担金
大腸癌の化学療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定 20,000円 328,000円 39,000円

典型的な1症例

5.先進医療動画(医療関係者)

6.関係文献

5-FU 血中濃度測定による投与量調節の有用性PDF

この技術は「2018年4月1日」で先進医療に該当しなくなりました。