医局の紹介

病院の現状と将来像

新津医療センター病院は、新潟市秋葉区の中核として地域医療を担っています。秋葉区は住民の高齢化率も25.5%と高く、介護との連携のもとで、高齢者への綿密な医療の提供を行っています。今後当院では、各診療科のプロフェッショナルをお迎えし、関連する新潟大学、新潟薬科大学、新潟市民病院、県立がんセンター新潟病院等とも連携して、急性期医療を推進すると同時に、高齢者医療を担うに相応しい地盤を固める方針を立てています。そのために、医療と介護の連携を司るハブ機関としての実績を積んでいます(「地域連携運営委員会」の項参照)。

また、新潟大学や新潟薬科大学、新潟医療福祉大学などとの密接な関係のもと、医療教育機関や研究機関としての機能を担っています。その為、各診療科に経験豊富な医師を迎え、施設認定の取得はもとより、高度な治療に対応出来るよう、医療設備の充実を図る必要があります。来る将来、研修医や実習生を迎えられるよう、多職種の協力の下で、積極的に準備を進めています。以上のような実績と方針のもと、地域になくてはならない医療機関としての位置を確保したいと考えています。

現在、総合診療科は常勤医師1名、内科消化器内科は常勤医師2名、整形外科は常勤医師1名の体制であり、次世代の内科、整形外科を担ってもらえる医師を精力的に募集しているところです。実際、当院のエリアでは、内科、総合診療科、整形外科領域に対応可能な医療機関が少なく、地域の高齢化を考慮すると、当院でのこれら領域の対応力を高めることが極めて重要であると認識されます。

医師の勤務詳細

外来時間割は「外来診療科の案内」の通りです。当直は各科の常勤医師に新潟大学からの応援医師が加わり対応していますが、基本的に専門科を中心とした時間外診療を行い、加えて入院患者の急変等にも当直医が対応する仕組みとなっています。

従って、当直医以外の夜間の呼出し等はほとんど無く、主治医でなければならない際に対応していただいているのが現状です。回数としては、当直は月に2、3回の頻度で、ローテーションにより実施しています。

内科

内科外来は常に2~3診体制で、初診を除き完全予約制であるため、概ね昼までには終了し、午後から病棟回診、検査処置と、メリハリのある勤務を行うことが出来ます。現状、循環器、呼吸器、神経内科を専門とする常勤医師が不在の為、新潟大学より講師クラスの外来助勤を得るなど、それぞれの専門性をカバー出来る診療環境作りを行っています。

外科

外科は、現在3名の常勤医がいますが、全麻の手術件数は年間100件台で、今後診療体制の強化が必要と考えられます。同時に、今後当院の外科医には、消化器・一般外科の専門分野に加え、総合診療医としての技量が求められ、オールラウンダーとしての手腕が期待されます。従って、診療実績のある、経験豊かで、全人的な対応ができる外科医師を求めています。

整形外科

整形外科は現在、常勤医師1名の体制です。大学と連携は行っているものの学閥はなく、勤務される方の希望に沿う形で診療科のカラーを出していける環境と言えます。特に手術を希望される方には、対応可能な症例は当院で対応して頂き、対応が難しいと判断される症例については、大学病院や連携する近隣の医療機関を紹介するというスタンスをとっています。近隣には、整形外科診療を行える医療機関が限られ、軽傷の整形外科疾患に関しては、当院の整形外科はなくてはならない位置を占めています。現在勤務されている医師はご高齢ではありますが、週5日の外来診療に加え、週2回(月曜と木曜)の午後からの全麻オペ症例に対応しており、一人ながら年間60例を超える全麻オペに対応しています。主な症例は膝、腰、腰椎、外傷等で、近年の症例としては、頚部骨折や大腿骨骨折等、高齢者を対象とした疾患が増加傾向にあります。リスクの高い症例や重篤な症例は、新潟市中央の基幹病院へ搬送されている為、地域の一次対応症例が主体となっています。リハビリテーションに関しては、医師とPT・OTが連携の下で進めていますが、スタッフの動きが活発で、医師のサポートを担いながら、かなりの部分を任せることが出来るスキルの持ち主が揃っています。

内科、整形外科の外来診療は、一日1枠あたり25~35名程度。眼科、皮膚科、心のケア科等へのコンサルテーションはかなり密に行われています。当院には38床の急性期病棟、74床の障害者病棟、12床の亜急性期病棟、48床の医療型療養病棟があり、これらを有効活用するため、病床管理は週一回開かれる病床管理委員会で合議の上迅速に行われています。医療設備としてCTは常備、MRIは近隣の医療機関との連携で対応しています。手術室については、2つが準クリーンルームとして整備され、麻酔医は地元の臨時医師と大学の応援医師により対応しています。

薬剤局には感染症専門薬剤師をはじめNST専門薬剤師、糖尿病専門薬剤師が常駐し、薬剤指導はもとより病棟薬剤業務を実施するとともに、クリーンベンチを用いての無菌調剤業務、セーフティーキャビネットを用いての抗がん剤調剤を薬局内で行っています。また、平成23年度から薬剤アレルギーに対する白血球遊走試験を、県内で唯一実施しています。

従来、当院では積極的なチーム医療を推進してきました。NSTは平成16年より全科型として十分な実績をもっていますが、感染対策、安全対策、褥瘡治療の各チームは、組織横断的に積極的な活動を展開しています。また、医師事務補助員は病棟、外来に配置され、文書作成に至るまでの作業を補助することで医師の負担を軽減しています。

以上、新津医療センター病院における診療の概況を記しました。

「より多くの患者により多くの満足をもたらすことは、私たちの使命であり、私たち自身の誇りとなり喜びとなる」これが私たちの信条です。

病院の将来像

○規模:174床+緩和ケア 人生の終末期にも対応可能な体制の構築
○急性期医療の充実;内科・外科(特に消化器疾患)、整形外科への注力
 ※内科と外科の連携のもと、消化器センター設立を実現するために取り組む
○回復期、療養期へのスムーズな受け渡し(院内・周辺施設との連携)
○地域のハブ機能を果たす 医療と介護の連携の中心的役割を担う
○病院施設、設備の充実

等を目指してまいります。

研修施設認定

・日本医療機能評価機構認定病院:認定第JC1476-2号 審査体制区分2(ver. 6.0)
・NST稼動施設認定病院:認定番号00720015
・日本外科学会専門医制度関連施設:指定番号 第150046
・日本がん治療認定医機構認定研修施設:第20070
・日本医療薬学会認定薬剤師制度研修施設:第11-06-0014号
・日本医療薬学会がん専門薬剤師研修施設

外来患者数及び手術数(症例)、救急受け入れ状況

外来患者数(一日平均)197.2人
平均オペ数(年平均)230例程度(外科・整形外科)
救急車受入数455件(平成25年度実績)

求める医師像

  • 地域医療に関心がある方(高齢者の医療福祉全体に関心がある方)
  • 高齢者医療・医学に関心がある方(高齢者を中心とする一次・二次救急に関心がある方)
  • 高齢者に継続的に向き合い、人生終末期のあり方に関わりたい方
  • 急性期医療として消化器病を専門として地域に貢献したい方
  • 整形外科疾患を通じて地域に貢献したい方